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Polarity Under を公開しました

2026年3月31日

Release
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Polarity Under — 開発記録 / Devlog

by norinori1 🎮 unityroom で遊ぶ | itch.io で遊ぶ

はじめに

Unity 1週間ゲームジャム お題「うら」に初参加し、Polarity Under を完成させてリリースしました。

「うら」という言葉から、最初に浮かんだのは「裏面・床の裏側」というイメージでした。 床の上を走るだけじゃなくて、床の下——天井側にもレーンがある世界。 そのコンセプトから逆算してゲームルールを組み立てた1週間でした。

ゲームの概要

Polarity Under は、磁力(N/S 極性)を持つ球を操作し、床・天井 2 レーンをすり抜けながら進む横スクロール・エンドレスアクションです。

  • クリックで重力反転(↓ ⇔ ↑)
  • 青(N)タイルは同極の球を強く弾く
  • 赤(S)タイルには反発なし。触れると即死
  • 球の極性は20秒ごとに自動で N ↔ S に切り替わる
  • レーン幅は波形で変化し、狭くなるほど難しくなる
  • スコアが上がるにつれて速度が段階的に加速する

操作は「クリック1つ」だけ。シンプルに見えて、状況判断の要素がたくさん詰まっています。

コンセプトの変遷

v1 のアイデア:極性切替

最初のプロトタイプでは、クリックで球の極性(N ⇔ S)を切り替えるゲームでした。 これはこれでパズル的な面白さがあるのですが、「今どっちの色か」を常に意識しながら床の色を読む認知負荷が高く、直感的な操作感が薄かった。

v2 への転換:重力反転

「床と天井の両方にレーンがある」構造を生かすなら、重力反転の方が身体感覚に直結する、と判断しました。

重力反転は「やばい、落ちる!」という瞬間反応ゲームになりやすく、初見でも楽しめる。 また、赤(S)タイルが「反発もしないし、重力がそちらに向いていたら確実に死ぬ」という脅威として機能するので、青か赤かの色読みが生死に直結する緊張感が生まれました。

自動スワップの追加

さらに、球の極性が20秒ごとに自動で切り替わるギミックを追加しました。 それまで「青で反発できるレーン」だったものが、突然「死のレーン」に変わる。 この予告→緊張→切替→状況判断のサイクルが、ゲームの中核になりました。

技術的なこだわり

反発力の設計

磁気反発力を「重力と釣り合う〜それ以上」の強さに設定しました。 弱すぎると重力に勝てず床に落ちていくだけ、強すぎると単振動でバタバタする。

この振動を抑えるために、反発中のフレームだけ縦速度に減衰係数(0.84)をかけるという実装をしました。これで「N タイルの上でふわっと安定して浮く」感触が出ました。

if (repelling) vy *= VY_DRAG; // 0.84 — 反発中のみ単振動を抑制

詰み回避ロジック

純粋なランダム生成では、どうやっても死ぬ「詰み」が発生します。 これを防ぐために 3 つの制約ルールを実装しました。

制約 A — 同 X 列に同色ペア禁止 床と天井が同じ極性(例:両方 S)になると、その極性の球は反発ゼロで必ず死ぬ。 → 床と天井は必ず N + S の異極ペア になるよう強制。

制約 B — 片レーン S 連続上限(最大 3 枚) 片側に S が 4 枚以上連続すると、重力をそちらに向け続けた場合に逃げ場がなくなる。 → 3 連続を超えたら次は必ず N に強制。

制約 C — S→N 急切替バッファ S 連続の後に突然 N に切り替わると、急な強反発で逆レーンに慣性で飛び込む事故が起きる。 → 切替直後の 1 枚を N バッファとして強制。

さらに、極性スワップ前後 ±2 秒の区間は安全モードとして、床・天井を必ず 1N+1S の異極ペアに固定。スワップ直後にどちらの極性になっても、必ず片方のレーンに反発できる設計にしました。

スワップ演出

極性切替時に約 1 秒間ゲームを停止させ、演出を挟みます。 「次は S になるぞ」と伝える余裕を与えつつ、停止中も重力反転だけは受け付けるようにしました。 これによって停止中に「次の体勢を整える」という戦略的な行動が生まれます。

「うら」との繋がり

  • 床(おもて)だけでなく、天井(うら)にもレーンがある
  • 球が N ⇔ S に反転するたびに「反発できるタイル」と「死のタイル」が裏返る
  • 重力を反転させることで上下が裏返る世界を生きる

1 つのお題に、3 つの「うら」が重なっています。

プレイしてみて

unityroom でのコメント・評価が励みになっています。ありがとうございました。 itch.io にも同じ WebGL 版を公開していますので、ぜひ遊んでみてください。

スコアアタックとして、自分のベストを更新していく楽しみ方がおすすめです。 最初の 20 秒はゆっくり慣れて、スワップが来たらそこからが本番です。

フィードバックや感想は unityroom のコメント欄か、itch.io のコミュニティにぜひどうぞ!

Polarity Under 🎮 unityroom / itch.io Unity 1週間ゲームジャム お題「うら」参加作品 制作:norinori1